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海月の駄文が公開されます。 子猫の淹れた珈琲を飲みながらどうぞ。。
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「冬の零時に、冬遊びについて語りましょう。
日付はあのクラスだったのだから、必要ありませんね。
当時の制服だけを着てきて下さい。手袋やコート、マフラーは厳禁。
窓を開けて、嘗て貴女が座っていた席に座っていて下さい」


一ヶ月前に受け取った封書は、一方的にそれだけが書いてあった。
送り主の住所も名前も無い。
普段なら”悪戯”の一言で片付けてしまえる、あまりにも簡素な封書。

しかし、
私はその封書を読んで、硬直してしまった。
体中に電撃が走ったように感じた。
「冬遊び」、そのたった一単語が私の心に突き刺さって離れなかった。
深く、深く、私の記憶は暗闇に逆行していく。

―厭だッ
―やめて、助けてっ
―お願いだよ、杏子ちゃんっ!

上手く呼吸が出来ない。
喉が渇いて仕方が無かった。
どうして、今更、と頭の中で声がしていた。

母に呼ばれるまで、私は動けなかった。
不思議そうな母の顔を前に、ゆっくりと封書をポケットに仕舞う。
なんでもないと応えて、「お友達から」そう一言添えて私は何気ない振りをして部屋に戻った。

すぐに、ベッドの上に寝転ぶ。
そこで、私は初めて、
自分がいつのまにか震えていた事を認識した。

外が寒かったわけではない。
ただ、
怖かった。
どうしようもなく、怖かったのだ。
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海月のように自由に、
子猫のように気紛れに。
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